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鍼とは、お灸とは、どういうものなのでしょうか?
鍼灸のメカニズムは少し専門的なお話になるので、簡単にご説明します。
私たちの体には、体表に経絡(けいらく)というものがあり、その流れにある経穴(ツボのこと)を、鍼や灸で刺激することで、脳に刺激を伝達させ、鎮痛・自律神経系の調節・血流の改善、免疫強化といった効果、歪み(体の崩れたバランス)を元に戻す(恒常性)働きができます。
歪みには、痛み、こり、むくみ、冷え、しびれ、やつれなどがあります。
これらを細かな四診(望診、聞診、問診、切診)*によって探り出し、一つ一つ是正していき、自然治癒力を十分に発揮できる状態に作り出していく方法が、東洋医学の哲学書とも呼ばれている、「素問」「霊枢」に書かれています。
*東洋医学での診察の方法
ではこの体の歪みは、どのように発生するのでしょうか?
例えば雨・風・寒さ・湿気などの外からの自然の影響によるものを外因
といい、嬉しい・悲しい・怒り・驚き・恐れ・憂い等の感情の変化による影響を内因(ないいん)といいます。これら外因や内因等が人間の体のバランスを崩す原因であると東洋医学はとらえています。
体のバランスが崩れてくると体の表面にある経絡のツボに、圧痛・硬結・冷え・熱感等の反応として現わしてくれます。その異常を、脈をみたり、顔色を見たり、お話を聞いたり、お腹をみさせて頂いてそれらを総合的にとらえた東洋医学的な見方で、どの五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎・胆・小腸・胃・大腸・膀胱)のバランスが崩れているのかをみます。
そしてそのバランスの崩れた五臓六腑に対する経絡を、鍼灸を用いて治療し、体全体のバランスを整えることで、様々な悪い影響を取り除いていくのです。
ですから鍼灸治療は、様々な症状への効果が得られる事はもちろん、健康維持のための治療としても効果的なのです。 |
はりきゅう小田原治療室が行う、鍼灸治療の特徴 |
昔から「鍼や灸をすると病気にならない」といわれていますが、これは免疫力の向上が大きく寄与しているものと考えられています。当はりきゅう小田原治療室でも、大病後の体力向上、定期的な施術による健康維持といった効果を求められ、たくさんの方々が訪れております。 |
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鍼灸の施術で使用するものは、大きく「鍼」「灸」「施術者の手」の3つです。身体そのものの機能を回復させる治療ですので、特別な器具や薬品を扱うこともありませんし、副作用もないことから身体への負担を気にする心配もございません。
ですから、施術自体もとても衛生的です。 |
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元々人間は、身体の不具合を自分自身で回復しようとする「自然治癒力」という働きをもっています。しかし、この機能が上手に働かないと、身体の様々な箇所に影響が出てきてしまいます。私たちはりきゅう小田原治療室が行う、鍼灸治療というものは、この機能を正常な状態に戻すということです。この自然治癒力が通常の状態に戻ることで、身体の免疫力が高まり、身体全体の様々な箇所に、健康を維持する効果が生まれてくるのです。
ですから当はりきゅう小田原治療室では、どんなに小さな症状でも、「その悪い症状を取り除くだけではなく」、身体全体を診察し、身体全体を治療するという施術を行っております。 |
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東洋医学には、痛みや目に見える症状への施術の他に、、「病気にならない様に手当をする」という考え方があり、これを
「未病治療」(みびょうちりょう)といいいます。
鍼灸治療は様々な症状を改善するのにとても有効な治療手段なのですが、実はこの未病治療という考え方こそが本来の鍼灸治療(東洋医学の考え方)の最もすぐれている部分なのです。
痛い、つらいという自覚症状やお医者さんで何か診断されることなどがなくても、その前にこれから起こるかもしれない体の不調に対して治療する方法があるということです。
例えば「何となくおかしい」「どこもつらくないけど今ひとつ調子が出ない」「元気が出ない」「体が思うように動かない」等、外からはまったくわからないけれど、自分の感覚ではあるもの。「つらいと言うほどではないけれど何かおかしい」というような状態は東洋医学では体が不調を起こす手前のサインとしてとらえます。このときに未病治療として鍼灸の治療を受けることにより、体のバランスが調整され、もとの健康な状態に戻っていきます。
このときのサインを気のせいとしてほっておくと、疲労がたまったり寒さに当たったりしたときに、今度は腰の痛みや頭痛、カゼなど様々な症状となってしまうと東洋医学では考えています。
また特につらいところもなく体調も良いというときに、鍼灸治療を受ける事で、より一層体力を高め、健康の増進に効果を発揮します。体の不調を起こしにくくし、疲れにくくなったり、食事が
おいしく食べられ、よく眠れるようになります。
当室にこられる患者さんからは、「別の治療だったのにカゼをひきにくくなった」「髪や肌がきれいになった」という声をお聞かせいただき、未病治療の効果を実感して頂いていると、うれしく思っております。 |
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鍼灸治療には患者さん自身に「治そう・克服しよう」
という意志を持つことが大切になりますが、もうひとつ大切なことは、「まず私たちスタッフが健康でなくてはならない」ということです。
はりきゅう小田原治療室の「技術・知識・経験」は、 私たちスタッフの気力・体力が充実した状態で発揮されると考えております。
当室では勤務するスタッフ全員が鍼灸師の資格をもっています。ですから日々のミーティングでお互いの技術や知識を高めるとともに、スタッフ同士の健康チェックもすぐに行え、健康を維持できるシステムが確立しております。
皆さんも私たちといっしょに、健康な生活を取り戻しましょう!
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鍼はこんなに小さなもの |
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「鍼」と聞くと、「痛い」とか「血が出る」というイメージをお持ちの方がいらっしゃるようですが、当室で使用する鍼は、とても細いものを用います。又、皮膚表面には深さ1mmも刺しませんので、痛みはほとんどありません。ですから冒頭のご心配はまったく無用なのです。
(写真右上:手の平に3本乗っていますが、ハッキリと見える部分は軸の部分で、その先にうっすらと見えるものが鍼の部分です)
それでも「鍼は苦手」という方には、刺さない鍼、「てい鍼」(ていしん:皮膚をなでるもの)での治療もできますので、ご相談ください。
実際には赤ちゃんから幼稚園生、小学生のお子様にも安心して治療をお受けいただいております。
(写真右下:通常の鍼と一目瞭然ですね) |
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お灸だってこんなに小さい |
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お灸とはどういうものなのでしょうか?
お灸も鍼と同様に、「痕のつかない」「ほかほかと温かい」お灸を用います。鍼同様、お灸にも種類がありますが、とても気持ちの良いもので、時間もさほど長くない事から、熱さややけどといった心配がありません。その心地よさからつい「ウトウト」とされる方も多くいらっしゃいます。
(写真右上:知熱灸と呼ばれるもぐさのお灸 写真右下:温灸と呼ばれる円筒型のお灸で、じんわりと温める効果があります) |
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■月・金 8:30〜19:00
■火・水 8:30〜17:00
■木・土 8:30〜12:00
※休憩時間12:00〜14:00 |
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経絡のツボは全身におよそ365穴あります。そのなかでも特に手は肘から先の指先まで、足では膝から先の指先までに大事なツボがあります。またお腹・背中にもあります。それらのツボにはり・きゅうをして治療します。
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「身体が元気になった」と、お礼にいただいた、子ども達の絵の展示ページ。 |
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